注射によるアトピー治療 保険診療
お子さまのアトピー、なかなか良くならずお困りではありませんか?
かゆみで眠れない、肌をかきむしってしまう…。
そんなアトピーの症状でつらい思いをしているお子さまへ。
当院では、新しい注射治療 「デュピクセント®」 を導入しています。
これまでの塗り薬や飲み薬などの治療で十分な効果が得られなかったお子さまにも、症状の改善が期待できるお薬です。
アトピーで苦しむお子さまや保護者の方に、新しい治療の選択肢としておすすめしたい方法です。
デュピクセント®注射とは?
アトピー性皮膚炎によるかゆみや湿疹の原因となる炎症物質(サイトカイン)の働きを抑える注射薬です。
これまでの塗り薬や飲み薬で十分な効果が得られなかった方にも、症状の改善が期待できます。
厚生労働省に承認された保険適用の治療薬で、当院でも導入しています。
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1.炎症の原因を根本から抑える注射
- アトピー性皮膚炎のかゆみや湿疹の原因のひとつは、「サイトカイン」という炎症を起こす物質です。 デュピクセント®はこのサイトカインの働きをおさえ、かゆみや赤みなどの症状を根本から改善します。 肌のバリア機能を整え、再発しにくい状態を目指します。
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2.痛みが少なく、続けやすい治療
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アトピー性皮膚炎は、良くなったり悪くなったりを繰り返しやすい病気ですが、
良い状態を維持するためには継続的な治療が大切です。デュピクセント®は皮下注射(皮膚のすぐ下)で投与するため痛みが少なく、医療スタッフによる投与のほか、慣れてきたらご家庭での 自己注射も可能です。 通院の負担を減らしながら、継続して治療を続けやすいのが特徴です。
この治療は継続することで効果を維持できるため、症状が落ち着いても自己判断で中止せず、 医師の指示のもとで続けていくことが大切です。治療を続けることで、以下のように改善が期待できます。
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- かゆみが和らぎ、ぐっすり眠れるようになる
- 湿疹や炎症が落ち着く
- 肌の調子が安定しやすくなる
(※投与の間隔や量は年齢・体重によって異なります。)
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3.副作用について
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副作用として結膜炎や目のかゆみが出ることがあります。
充血や違和感を感じた場合は、放置せず早めに医師へご相談ください。
そのほかの副作用についても、診察時に丁寧にご説明いたします。
アトピー性皮膚炎の治療の流れ
アトピー性皮膚炎の治療では、「寛解(かんかい)」=症状が落ち着いた状態を保つことを目指します。
一時的によくなっても再発しやすいため、症状のコントロールと継続的なケアが大切です。治療の流れは次のようになります。
- 1.治療の準備
- まずは、症状のある部位や重症度を確認し、治療の目標を明確にします。 あわせて、保湿外用薬を使ったスキンケア方法や、これから行う治療内容を医師と一緒に確認します。
- 2.寛解導入のための治療
- 塗り薬を使って、かゆみや炎症をできるだけ早くしずめます。
- 3.状態の確認
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症状がよくなっているかを医師と一緒に確認します。
改善の程度に応じて、塗り薬の使い方や治療内容を調整します。
中等症以上の方は、塗り薬に加えて注射薬(デュピクセント®)・飲み薬・紫外線療法・心身医学的治療などを併用することもあります。
- 4.寛解維持のための治療
- 症状が落ち着いても、保湿ケアを続けることが重要です。 塗り薬や注射薬(デュピクセント®)を併用しながら、皮膚の良い状態をキープしていきます。
- 5.治療目標の達成
- 炎症やかゆみが抑えられ、安定した肌の状態を維持ができれば目標です。
良い状態を保っていきましょう。
※画像・文章は「アトピー性皮膚炎患者さんへのデュピクセント®のご使用にあたって」より一部引用しています。
